私の憧れ

中古車ばかり乗り継いできた私にとって、新車はずっと憧れでありながらも「いつか余裕ができたら買うもの」でした。
車は走ればいいし、多少の傷や使用感は当たり前。
実際、これまで乗ってきた車も特に不満はありませんでした。
そんな私が初めて新車を購入することになり、納車の日を迎えました。
正直なところ、納車前までは「新車といっても車は車でしょ」と思っていたんです。
ところが、実際に目の前に並んだ自分の車を見た瞬間、その考えは変わりました。
ボディはピカピカで、誰も座ったことのないシート。
運転席に座ると、新車特有の匂いが広がります。
営業スタッフさんがシートやナビに貼られた保護フィルムを一枚ずつ剥がしてくれたときは、なんだか特別な儀式のように感じました。
「この車の最初のオーナーなんだな。」
そんな気持ちが自然と湧いてきたのを覚えています。
家に帰ってからも、用事もないのに駐車場へ見に行ってしまうほど。
買い物へ行くのも少し楽しみになり、休日には意味もなく遠回りして帰ったりもしました。
もちろん中古車にもたくさんの魅力があります。
でも、自分が初めて乗る一台をゼロから育てていく感覚は、新車ならではの特別な体験でした。
あの日から数年経った今でも、初めて新車のハンドルを握ったときのワクワク感は忘れられません。